「口腔機能向上加算が施設経営や利用者のメリットになることは分かった。でも、具体的に何から始めればいいの?」

いざ加算を取得しようと思っても、複雑な要件や手続きの前に足踏みしてしまう施設管理者の方は非常に多いです。しかし、正しい手順(取り方)さえ把握してしまえば、決してハードルの高い加算ではありません。

本記事では、2026年最新の制度要件に基づき、口腔機能向上加算の「取り方」を3つのステップに分けて完全解説します。算定開始までのスケジュール感や、絶対につまずかないためのポイントを網羅していますので、ぜひ参考にしてください。

口腔機能向上加算の「取り方」全体像と事前準備

加算を取得するためには、思い立ってすぐに算定できるわけではありません。事前の準備と自治体への届出が必要です。

算定開始までにクリアすべき3つのハードル

口腔機能向上加算を取るためには、大きく分けて以下の3つのハードル(ステップ)を順番にクリアしていく必要があります。

  1. 人員要件のクリア(専門職の配置・連携)
  2. 自治体への届出(体制等状況一覧表の提出など)
  3. 現場の運用体制構築(アセスメントから計画作成・実施フロー)

この全体像を把握しておくことで、「今、自分たちがどの段階にいるのか」が明確になります。

対象となる利用者と算定要件のおさらい

具体的なステップに入る前に、まずは対象者を確認しましょう。原則として、「口腔機能が低下している、またはその恐れがある利用者」が対象となります。

具体的には、事前のスクリーニング(チェック)において、「硬いものが食べにくくなった」「むせやすくなった」「口の渇きが気になる」などの該当項目がある方が対象です。すべての利用者が自動的に算定対象になるわけではない点に注意しましょう。

参考:口腔機能向上加算の対象者とは?対象外との違いも解説

ステップ1:必要な人員配置と「外部連携」の確保

最初のステップであり、多くの施設が一番の課題と感じるのが「人員要件」です。

歯科医師・歯科衛生士等との連携方法

口腔機能向上加算を算定するには、以下のいずれかの専門職が関わる必要があります。 (※言語聴覚士や、一定の要件を満たした看護職員でも可能な場合がありますが、ここでは最も一般的な歯科専門職を例に挙げます)

  • 自施設で雇用する(常勤・非常勤)
  • 外部の歯科医院等と連携する

多くの介護施設では、専従の歯科衛生士を雇用するのはコスト面で現実的ではありません。そこで主流となるのが「地域の歯科医院との連携」です。訪問歯科診療を行っているクリニック等に相談し、口腔機能の評価や指導計画の作成に関わってもらう体制を構築しましょう。

施設内スタッフ(介護職・看護職)の役割分担

外部の専門職と連携できたとしても、日々のケアを実施するのは現場の介護スタッフや看護スタッフです。

「誰がアセスメントの記録をつけるのか」「誰が日々の口腔ケアの進捗を管理するのか」など、施設内でのキーパーソン(担当責任者)を明確にしておくことが、スムーズな導入の鍵となります。

参考:口腔機能向上加算は誰が担当する?役割分担の正解

ステップ2:必要書類の準備と自治体への「体制届」

人員体制が整ったら、次は行政への手続きです。ここを怠ると、せっかくケアを行っても加算が請求できません。

事前の届出(体制等状況一覧表など)の期限と注意点

加算を算定するためには、事業所が所在する自治体(都道府県または市区町村)に対して、「介護給付費算定に係る体制等に関する届出書」および「体制等状況一覧表」を提出する必要があります。

  • 提出期限の目安
    算定を開始したい月の前月15日まで(※自治体により異なる場合があります)

提出期限を1日でも過ぎると、算定開始が1ヶ月遅れてしまうため、スケジュールには十分な余裕を持ちましょう。

参考:口腔機能向上加算に必要な書類一覧と作成ポイント

利用者・家族への説明と同意書の取得

自治体への届出と並行して、対象となる利用者やご家族に対して「口腔機能向上のためのサービスを実施すること」、そして「それに伴い加算(料金)が発生すること」を丁寧に説明し、事前の同意(同意書の署名)を得る必要があります。

トラブルを防ぐためにも、なぜこのケアが必要なのか(誤嚥性肺炎の予防など)を分かりやすく伝える工夫が求められます。

ステップ3:現場での運用フロー構築(アセスメントから計画作成まで)

手続きが完了したら、いよいよ現場での運用(PDCAサイクル)を回していきます。

口腔機能の評価(スクリーニング)の実施と記録

まずは利用者の口腔状態を評価します。チェックシート等を用いて、「歯の汚れ」「舌の動き」「嚥下(飲み込み)状態」などを確認し、記録に残します。この評価結果をもとに、具体的な課題を抽出します。

管理指導計画書の作成と多職種カンファレンス

抽出した課題に基づき、対象者ごとに「口腔機能改善管理指導計画書」を作成します。

この計画書は、歯科医師等の指示のもと、看護職員、介護職員、生活相談員などの「多職種が共同して」作成することが要件とされています。また、近年はLIFE(科学的介護情報システム)へのデータ提出を見据え、指定されたフォーマットに沿って正確に記録・入力する体制づくりも不可欠です。

参考:口腔機能向上加算の運用フロー|現場で回す具体手順

加算を取る上で「絶対につまずくポイント」とは?

ここまで「取り方」の手順を解説してきました。ルール通りに進めれば、加算の取得自体は可能です。しかし、「書類上は取れる体制になったが、現場が回らないというのが、多くの施設が直面する残酷な現実です。

手順は分かっても「現場の時間が足りない」という現実

日々の入浴介助、排泄介助、食事介助に追われる中で、さらに「丁寧な口腔ケア」と「毎回の記録作業」が追加されることになります。 スタッフからは「これ以上業務を増やさないでほしい」「時間がなくて適当なケアになってしまう」といった不満が必ず噴出します。

業務負担を増やさずに加算を取る仕組みが必要

つまり、加算の「取り方(ルール)」を知るだけでは不十分なのです。 真に施設を良くするためには、「いかに現場の負担(時間と労力)を増やさずに、質の高い口腔ケアを標準化できるか」という課題を同時に解決しなければなりません。

参考:口腔機能向上加算が取れない理由|現場でよくある失敗とは

まとめ:取り方を理解したら「現場が回る仕組み」を作ろう

口腔機能向上加算の取り方は、以下の3ステップです。

  1. 人員配置と連携(歯科専門職とのタッグ)
  2. 行政への届出(前月15日などの期限厳守)
  3. 現場の運用(アセスメントと計画作成)

この手順を踏めば加算はスタートできます。しかし、本当に重要なのは「スタートした後、どうやって現場を疲弊させずに継続するか」です。

スタッフのスキルに依存せず、誰がやっても短時間で高い効果が出せる「口腔ケアの武器」があれば、現場の不満は消え、加算という収益だけが安定して残ります。

「手順は分かった。では、具体的にどうすれば現場に負担をかけずに運用できるのか?」

その最善の解決策であり、すでに多くの施設が導入して成果を上げている「新しい戦略」を、以下の記事で完全公開しています。加算取得で失敗したくない方は、必ず目を通してください。

👉 【2026年最新】口腔機能向上加算で収益化する新戦略|オーラバブル導入が選ばれる理由とは